火災を起こさないために ~支援くんの火災予防奮闘記~

ろうそく 編

拙者(せっしゃ)は「援姫(えんひめ)様」に、お仕えして5年になりますが、最近は姫様の悪戯(いたずら)に少々手を焼いておりもうす。
先日も仏壇でなむなむ・・と、奥方様の真似(まね)をして、何やら唱(とな)えておいでで、やれ、殊勝(しゅしょう)なことよ、と感心しておりましたが、四半刻(しはんとき:30分)もせぬうちにお声がせぬ。
やれやれ、まだ幼いのぉと仏間を覗(のぞ)いてみれば、蝋燭(ろうそく)の炎が煌々(こうこう)と、さらには開け放した襖戸(ふすまど)から吹き込む風で炎がゆらゆらと・・火事になったら大変と、拙者が消したのでござるよ。
一事が万事、姫様のお相手は大変でござるが、よろしければ拙者、「支援(しえん)くん」と姫のお相手をいたしながら、防火の勉強でもいたしませんかの。

火災予防のポイント

  1. 1ろうそくの周囲に燃えやすいものを置かないこと
  2. 2安定した不燃性のろうそく台を使用する
  3. 3ろうそくに適した大きさのろうそく台を使用すること
  4. 4その場を離れるときは、必ず消してから

トラッキング 編

わたくしが出仕(しゅっし:仕える)する市民(しみん)家は、かの賤ケ岳(しずがたけ)の七本槍、利家さまに付き従い武功をあげた家柄で、金沢城下に二階建て35坪の屋敷を賜っておりもうす。
契約電流は30アンペアと、まずまずの家格を拝領(はいりょう)し、ご主人に奥方様、援姫様のご家族と、お助けするわたくし支援と中間(ちゅうげん)のご助の5人(※)が暮らしておりまする。
30アンペアと大きな電流を拝領しておりまするが、目に見えぬものを信用出来ないのが世の習いともうしましてな、拙者も、あのビリビリが大の苦手。おまけに細目(こまめ)に掃除してやらないとトラッキングという癇癪(かんしゃく)までおこしまする。

火災予防のポイント

  1. 1ほこりがたまらないようにこまめに掃除をする
  2. 2使わない場合はプラグカバーをつける
  3. 3トラッキング防止加工された電気製品を購入する

放火防止 編

ところで貴殿(きでん:あなた)は火災の原因を幾つ知っておりもうすかな?
付け火(放火)にガスコンロ、たばこや電気ストーブ、落雷や先刻お話ししたトラッキング、LED点灯管や少なくなりもうしたがガス漏れなどがござる。
まずは付け火(放火)対策からじゃな、この付け火というのは、拙者らが知っておる夜討ちとは異なり、単に他家の御門やお屋敷に火を付け、楽しむという理解に苦しむ輩が多くなっておるのじゃと、隠居された長谷川さまのところの平蔵殿も嘆いておいでじゃ。
付け火からお屋敷をお守りするには、まず燃えるものを外に置かない!
整理、整頓が肝心じゃよ。
先日、拙者も奥方様が外に出しっぱなしにしておかれた新聞紙の束を厩(うまや:馬小屋・現在の車庫か?)まで片しておいたのじゃが。しっかり者よとの評判の奥方様が朝っぱらから沢山の新聞の束を出されて、何と非常識なと憤慨しておったのでござるよ。

火災予防のポイント

  1. 1家の周りに 燃えやすいものを放置しない
  2. 2特に車庫や物置は毎日施錠する
  3. 3屋外灯やセンサーライトで、 夜間でも家の周りを明るくする

天ぷら油火災 編

続いては賄(まかな)いどころ(台所)に参ろうか。
 最近はオール電化とか言って西洋かぶれのお屋敷が増えてまいったが、主家は伝統的なLPGじゃ。戦支度(いくさじたく)など時間がないときは火力が強く、安価(あんか)なLPGが一番じゃと拙者は思っておるが、やはり裸火を使うから油断は禁物じゃ。
炊事当番じゃった先月、拙者はご助の分も一緒にガス海老の天ぷらを揚げておった。翌日、姫様がサイクリングに持参する海老天もな。姫様のは大正海老じゃぞ大正海老。
その時姫様から電話が掛かって来ての、拙者は大正海老の揚げ具合など、つい長電話をいたしてな。気が付いたら天ぷら鍋に火が入り、大切な旗印(はたじるし:家紋等が入ったものが多い)を焼き尽くし、もう少しで市民家から火災を出すところでござったよ。
拙者が逃げ帰った、いや、移動した後の賄いどころの惨状を目にした主様(あるじさま)は、翌日には安全機能付のガスコンロに取り替えられたんじゃ。災い転じて福となる良い話じゃろ?拙者も旗印を防炎製品に替えたし、コンロを使用しているときはその場を離れたり、長電話はせんようにしておるぞ。

火災予防のポイント

  1. 1加熱中はその場を絶対離れない。離れる時は必ず火を消す
  2. 2コンロの近くに燃えやすい物を置かない
  3. 3各種安全装置が備えられた安全調理器具を使う

たこ足配線 編

次は居間、居間は今様(いまよう。ダジャレか?)に言えばリビングじゃな。最近の家は断熱が進んで、冬でもエアコンやファンヒーターなどを使い、炬燵(こたつ)を使わない風潮だとか。でも拙者は外から帰って直ぐは、やはり電気ストーブじゃな。
見ろ、このブゥゥンという、如何にも働いておるぞと訴えるような小気味の良い音を。やはり寒い冬はこれに限るが、まだまだ暖を取るアイテムは沢山あるぞ。ほれ、これだけ使っても十分なアンペアを主様は賜っておいでじゃ。なんと剛毅(ごうき:つよい)なお方よと、やはり先年(せんねん:以前の意)の冬の夜長に暖を取り楽しんでおったら、根元のコンセントから煙が出て部屋中が煙だらけになってな。
すわ(おどろきや気づきの掛け声)曲者参上か?と拙者が叫ぶ前に主様が「臭物(くせもの:主様の言葉で意味不明。ダジャレか?)」と叫ばれ、コンセントを引っこ抜いたのでござる。それから数刻、主様と奥方様が「蛸足はするな。」「私じゃない。」と言い争っておったが、拙者には関係のないことでござる。ただ、蛸足はダメという大きな教訓を得て候(そうろう)よ。
ついでに蛸足はダメの教訓をいま一つ。
主様と奥方様の諍い(いさかい)が収まって、また、仲睦まじいお姿に戻られ、拙者達も胸を撫でおろしたところへ、中間のご助が注進(ちゅうしん:目上の人への報告)に参りましてな、またぞろ(また)蛸足の現場に出くわしたのこと。ご助のあない(案内)で拙者が馳せ参じると果(はた)せるかな(案の定・予想どおり)一本の延長コードに何本ものコンセントが。
「ええい懲りないお方じゃ。」拙者は怒りに任せ、手前のコンセントを蹴り上げ、抜き去ると意気揚々、凱旋の途につきましてござる。

火災予防のポイント

  1. 1電源タップの容量を守って使用する
  2. 2電源タップに電源タップを接続しない
  3. 3配線をまとめて整理し、掃除しやすい環境を整える

落雷 編

電気と言えば、知っておったか?雷も電気だそうな。ピカッと光ってゴロゴロと。拙者はもう長いことこの屋敷で雷をやり過ごしておるから慣れておるが、貴殿はどうだ?怖くないかい?怖い?ハハハッ、腰抜けめ、雷なんぞ、音はすれども姿はみえずホンに貴方は屁のようなの歌の文句のとおり全く心配には及ば・・
『ドドドーンッ ピッカッ』
おっ音じゃ、音が先じゃ、近いぞ。電化製品は補償で直せる!臍、臍を取られるぞ。雷様ぁ、ご勘弁を!
 臍は・・無事か。エ、エッヘンッ。今日の雷は、いや、雷様は機嫌が悪かったようじゃな。

火災予防のポイント

  1. 1避雷器を設置する(電源タップに付属されているものもあります)
  2. 2大きな雷が近づいてきたら電化製品のプラグを抜く
  3. 3屋内にいても壁や柱から1m以上離れて低い姿勢をとる

LED点灯管 編

つ、次は、なんだ、次も電気、LED点灯管の話か。LEDは消費電力が少なく長寿命なことから、巷(ちまた)で多く使われるようになっておるがな、LED点灯管を取り付けるには専用の器具に取り換えないと、点灯時に過剰な電流が流れることで火災が発生するんじゃ。
なすび型でソケット方式の白熱電球は専用器具に取り換えなくても大丈夫じゃ。分かっておるか?

火災予防のポイント

  1. 1現在のご自宅で使用している照明が「直管LEDランプ」か「蛍光灯ランプ」のいずれか確認し、購入する際は気を付ける
  2. 2現在設置している照明器具に「直管LEDランプ」が取り付けることができるか確認すること
  3. 3照明の適正交換時期は役10年。あまり使用していなくても経年劣化しているものは交換しておく

ガス漏れ 編

次はガスか。あれはもう半月も前のことでござろうか。ガスコンロは安全機能付きに買い替えたのでござるが、ゴム管は元のまま。
30年は過ぎているであろうゴム管は亀裂が出来やすく、市民家を守るうえでも重要な防備の一つでござった。
拙者はこのゴム管の点検をご助に任せておったのじゃが、ご助は拙者の目の届きにくいことを良いことに杜撰(ずさん:いいかげん)な点検を繰り返しておったのじゃ。
その日もご助はゴム管の点検に出向いたまま一向(いっこう:全く)に帰って来ませなんだ。姫にせがまれてご助を探しに賄いどころへ向かった拙者は部屋中に漂う玉葱臭(LPGには玉葱ににた臭いが付けられている。)にガス漏れを確信したのでござる。
「姫様、ガスの臭いが、危のうござる。」と、一度の契約に5回まで許されている等身の術を用いて四尺(約120㎝)の大男となり姫の盾となって避難を促したのござる。
なのに、姫様が次のお言葉は
「許せ。わらわじゃ・・すまん。屁じゃ。」と仰せられたのでござる。 
支援、一生の不覚。大事な主家の姫様に恥をかかせまいらせ候。
この上は、主従ともども、主様が前でお叱りを受けねばと、ご助の奴をば探しますれば、亀裂の入ったガス管の傍らで横になったご助めを見つけたのでござる。
幸い、ゴム管の亀裂は浅く、姫様から話を聞かれた主様が夕方には新品のゴム管に交換し、事なきを得ましてな、姫様がおかきになった恥もガスや屁と同じく雲散霧消いたしまして候。

火災予防のポイント

  1. 1ガス使用中は換気扇を回すなど、必ず換気すること
  2. 2ゴム管はときどき点検し、固くなっているほか白っぽくなっている場合は取り換える
  3. 3ガスコンロは青い炎が正常に出ているか確認する(不完全燃焼している場合赤っぽい炎になります)

寝たばこ 編

ガス漏れを未然に防いだ油断からであろうか、その晩、番小屋でご助と祝杯を挙げたんじゃが、ご助めがまた拙者の忠告を無視しおって、姫様から頂いた甘酒を飲み干し、剰え(あまつさえ:加えて・それ以上に)寝たばこをする始末。
そして夜半(やはん:夜中)、拙者が厠(かわや:トイレ)で用をたしていると番小屋から火の手が上がったのじゃ。
姫様のお住いの母屋に隣接した番小屋からの火はどんどん大きくなる一方。
薄れゆく意識の中で、消防車が近づくサイレンの音を聞いたように覚えておりもうす。
そして翌朝、火災は番小屋を焼いて消し止められており申した。
主家の危機を防げなんだ拙者は悲嘆にくれ申した。
そのとき、拙者の肩越しに姫様が橙色のチラシをもって参り
「ちえん(支援)、キョ―サイじゃ、いち、いち、きゅうじゃ。」と仰せられたのじゃ。
「そうじゃ。共済があったではないか。姫様の通報で被害は番小屋だけで済んだ。これぞ天慶(てんぎょう:奇跡)共済の力よ。」と気が付けばご助と二人、うれし涙にくれておったわ。
さて、これで、本日の拙者の教訓と説明は、ほぼほぼしまいでござる。貴殿さえよければ明日は姫とのエピソードや付帯保険について説明して進ぜようほどに。
それから、これから貴殿も他家に赴き、支援として活躍せねばならぬ身ゆえ忠告してさしあげるが、中間は・・・ご助がよろしいかと存ずる。(つづく)

火災予防のポイント

  1. 1ベッドなどでの寝たばこは絶対にしない
  2. 2灰皿には水を張り,吸殻を確実に消火する
  3. 3灰皿に吸殻をためないこと

金沢市火災統計のご紹介

金沢市消防局では、金沢市で発生した火災の統計をまとめ、毎月発信しています。
金沢市で発生した火災の種類や頻度をご確認いただき、火災予防に役立ててください。

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